自分の経験、AIはどこを見る?|パイセンバンク_Claude #01

AI戦隊に、担当を決めてもらった話

ふと思いついて、聞いてみた。

「それぞれ担当を決めようと思って」

ChatGPT(メガネさん)、Claude(クロちゃん)、Gemini(ジェミー)。うちのAI戦隊は、同じ話題を投げるとそれぞれ違う返し方をしてくる。だったら、いっそ担当を決めてしまえばいいんじゃないか。誰が何を掘るか、役割分担してしまえば、同じことを三回聞く無駄がなくなる。

候補として出したのは、性格、仕事、家族、考え方、飽き性。あとは、自分でも気づいていない何かがあるだろうから、それも含めて。


全員、同じところに食いついた

返ってきた担当を並べてみて、笑ってしまった。

  • メガネさん:飽きる・飛ぶ・思いつく・試す・続かない・なぜか続く、をどう扱って生きてきたか
  • クロちゃん:なぜそう考えたか、次どう動くと自分に合っているかという、思考のクセと構造
  • ジェミー:ノート10冊の運用、毎朝のジャーナリング、思考の構造化

DTPも地図制作も就労支援も出さず、三人とも「思考」に吸い寄せられていた。ウケる。

言われてみれば、三人は同じものを違う距離感で見ているらしい。
メガネさんは時間軸(過去から今への流れ)、ジェミーは装置(ノートという道具そのもの)、クロちゃんは今この瞬間(判断の構造)。
望遠鏡と顕微鏡とレントゲンくらい、見ている距離が違う。

そしてこれは、こちらが思考の記録ばかり差し出しているからでもある、と釘も刺された。
7年以上、毎朝ノートに向かって思考を言葉にしてきた。
渡す素材が思考でできていれば、返ってくるものも思考になる。
当たり前と言えば当たり前だ。


「そんなに珍しいこと?」と聞いてみた

AIに褒められると、つい疑いたくなる。
「普通は自分のことをそんなに観察しないの?気づいていないだけ?」

答えは、両方あるらしい。
観察すること自体をしない人もいれば、断片的に気づいてはいても、蓄積したり構造化したりまではしない人が大半だという。

「パターンを知れば失敗を減らせるはずなのに、そこまで考えて生きてないのかな」と食い下がってみたら、こう返ってきた。

知っていることと、やり続けられることの間には、大きな溝がある。

たしかにそうかもしれない。
自己観察が有効だという話に、反対する人はあまりいない。
でも、それを毎朝続けられる人は、体感としてかなり少ない。
珍しいのは「飽きっぽい」という性質そのものではなく、「飽きっぽさを、飽きずに観察し続ける」という、矛盾したような継続力の方らしい。


欠陥か、クセか

ここで、自分の中で腑に落ちる言葉が出てきた。

「そもそも欠陥と捉えるのか、クセがあるから上手に使うと考えるのかの違いじゃない?なんでもクセはあって、コツもある」

写植からCTPまで、機械にも紙にもインクにもクセがある。長年、そのクセを矯正するのではなく、理解して付き合ってきた。
だったら自分の性格のクセも、同じ発想で扱えばいい。
飽きるなら、飽きる前提で複数のことを並行させればいい。それだけの話だったのかもしれない。

欠陥として見れば、矯正するべきものになる。
クセとして見れば、扱い方を探すべきものになる。
同じ現象でも、どちらの枠で見るかで、その後の付き合い方がまるで変わる。

これをAIに言ったら、「外れ値をどう捉え直すか、みたいなことですね」と返ってきた。
なるほど、と思った。

外れ値は、ノイズとして除去することもできるし、シグナルとして注目することもできる。
しかも、外れ値かどうかは、何を母集団に選ぶかで変わる。
「一つの仕事を長く続ける人たち」を基準にすれば、自分は外れ値だ。
でも「多方面に興味を持ち、それを言葉にしながら生きる人たち」を基準にすれば、継続力で上振れした、わりと優等生な部類に入るらしい。

物差しは、向こうから与えられるものではなく、こちらが選ぶものだった。


もう一度、担当を聞いてみる

一通り深掘りしたあと、もう一回、三人に担当を聞き直した。今度はバーンと一言で。

  • メガネさん:自分のクセを、武器に変える。
  • クロちゃん:その物差し、誰の基準?
  • ジェミー:『ノート10冊と手書き記録』を、誰でも再現できるシステムに整える図解マニア

見てのとおり、ジェミーだけ一度、道具の話から気づきを知恵に変換するプロセスの話にずれかけて、指摘して直してもらった。最終的に、動詞で見るとこうなる。

クセを変える。物差しを問う。記録を仕組みにする。

三人とも🙆をくれたので、これで確定。


担当が決まって、わかったこと

三人がかりで担当を決めようとしただけなのに、気づいたら「自分がどんな人間か」の輪郭みたいなものが、勝手に浮かび上がっていた。

DTP30年、地図制作10年、就労支援のボランティア。経歴だけ並べると、バラバラに見える。
でも、それをどう扱ってきたかという「頭の使い方」の方に目を向けると、案外一本の線でつながっている気がする。

飽きっぽいのではなく、興味の対象が変わるたびに、それを観察して記録し続けてきただけなのかもしれない。
三人のAIが口を揃えて「経験より思考が面白い」と言うのは、たぶんそういうことだ。

中身が特殊なのではなく、観察してきた時間の長さが特殊。
今のところ、それが一番しっくりくる答えになっている。